#28-2 「世界的パフォーマー」の謳歌さん(第2部:日本とヨーロッパの「アート」の違い)
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文字起こししたものです。
プロ奢ラレヤーの奢られ日和
#28-2 「世界的パフォーマー」の謳歌さん
第2部:日本とヨーロッパの「アート」の違い
Voicyの音源はこちらから。
第1部の文字起こしはこちら。
登場人物:プロ奢ラレヤー(以下:プ)
世界的パフォーマー
:謳歌さん(以下:謳)
プ:個人的に、結構ね。
今、話聞いてて思ったんですけど。
日本って、やっぱアートの土壌が弱いよね?
謳:あ、そうですね。
プ:あんまり、ほら。
絵も、そうだけど。
音楽もそうだし。
やっぱ、どの表現に対しても、
やっぱ、ちょっと。
それこそ、さっき言った、
漫画村とかも、結局、アーティストが
食えていないから、
そこに対して、対価が発生してないし。
謳:ああ、確かに。
プ:やっぱ、難しいところがあるよね。
謳:それこそ、何か、フランスとかだと。
プ:うん
謳:何か、ベーシックインカム for
アーティストみたいなものとか、ある
んですよ。
プ:え?おお、なるほど、なるほど、なるほど。
あ、アーティストだけ。
謳:国が。
プ:奨学金みたいな感じだよね?
謳:そうです、そうです。
アーティストに対して、ある程度保証して。
プ:ああ~
謳:ある意味、それのおかげで、その、何か。
もう、100%大衆受けするもので無いもの
に対しても、チェレンジ出来るような、
土壌があるっていう。
プ:音楽とか、たぶん分かりやすいと思う
んですけど。
やっぱ、今、どうしても売れようと
思ったら、やっぱ、すげえ面白がられる
ような、メジャーの曲を作らないと
いけなくって。
もう、ザーッという感じのカラオケソング
みたいなのを出して。
で、まあ、アルバムを、好きな曲出して。
まあ、ファンがいたら、そこで、拾って
もらうみたいな。
それしかないじゃん?今って。
謳:そうですね。そうですね。
プ:でも、やっぱ。そういう、お金が入って
くるとなると。
別に、売れなくてもいいやって。
気持ちで作って。
本当に、コアな奴らが集まってきて。
それで、良いものができるというか。
謳:そうそうそうそう。
プ:そういう、仕組みが大事だよね。
謳:まあ、だから、文化。
その何だろう。
事業として、というよりも、
文化として、認められている感が。
まあ、ちょっとありますよね。
プ:うんうん。
まあ、日本は、やっぱ、そこのね。
どうですか?
やっぱ、実際、僕、やってないんで、
分かんないんですけど。
パフォーマーとして、やってて。
まあ、海外でやって。
日本でも、やっているわけじゃない?
謳:はいはい。
プ:その時に、やっぱり、差って感じます?
謳:あ、差はね、すごいやっぱり、色々あって。
プ:どういう所があります?
謳:例えば、一個。ピンポイントで言うと。
プ:はいはい。
謳:その、この人、雇うか、雇わないか。
出演依頼するか、どうかというところで。
プ:パフォーマーね。
謳:そう、決める時に。
僕、日本の仕事の場合は、
絶対に、プロフィール写真と、
プロフィール文章。
プ:うんうん
謳:っていうのが、求められるんですけど。
受賞歴とかね。
プ:要は、その。経歴とか、数字ですよね。
謳:そうそうそうそう。
ただ、面白いのが、僕、今まで、
結構、それなりに、海外で仕事させて
頂いてて、
たった、一回も、プロフィール文章とか、
受賞歴とか、くれって、言われたこと、
マジで、一回も無いんですよ?
たった、一回もない。
プ:もう、だから、見て、
その、ショーを見て、
「あ、お前使いたいから呼ぶ」
って、感じ?
それ以外に、理由は無いって?
謳:そうそうそうそう。
何か、逆に、求められるものとしては、
受賞歴とか、かっこいい、文章とかじゃ
無くって、単純に。
「あなたを呼んだ時に、実際に
ステージ上でやる、演目の動画URLを
くれ」って。
それ以外は、別に。
プ:もう、実物が、良いものか悪いものか。
こっちが判断するから。
謳:そうそうそうそう。
プ:それが、良いと思った客に対して、
出すと。それで、もう終わりと。
謳:本当にそうですね。
プ:なるほどね、まあ、でもそれが本来の、
やっぱ、アートのやり方というか。
何かこう、やっぱそっちの方が、
良いものが出てくるというか。
謳:考え方として、やっぱりその、
内容を見るか、まあこの、
何か凄い人を呼ぶか、内容を呼ぶか
みたいな
プ:はいはいはいはい
謳:凄い主婦に来てもらうという、
考え方なのか、あの、めちゃくちゃ、
何だろう、美味しいあの料理
味はこうです。
判断材料は、味です。なのかっていう
ような、感じかな。
プ:なるほどね。うんうん、うんうん。
謳:結構、10年以上プロでやってて、
本当に何か、差が凄いんですよね。
プ:そうですよね。やっぱ、
一つの、候補をとっても。
例えば、僕の知り合いで、何か日本で
急に、「俺、ミュージシャンなりてぇ」
って、言いだして。
ギターも弾けないし、歌もそんなに
上手くないんらしいですけど。
急に、ドイツに行って、
で、ギターをバーッて、やったら
弾き語りしてたら、日本だったら、
本当にそんな、日本で、池袋あたりで
弾き語りしてたらしいんですよ、一回。
二、三回くらい
謳:あはははは。
プ:もう、1000円くらいしか、貰えない
とかって言って。
謳:あははは、池袋て、リアルすぎるでしょ
プ:優しい、おっちゃんが、1000円くれて
超嬉しかったとか言ってたんだけど。
もう、仕方無いから、ドイツに行こうって
言って、ドイツでやったら、
1日で、1万5000円位入ってきて。
で、それで、生きていけちゃうんだよね。
1日1万5000円とかだと、全然食えるじゃん?
謳:確かに、確かに。
プ:だって、そんなに、フルタイムで弾いている
訳じゃなくって。
謳:まあ、そうですね。
プ:ちょっと、楽しくやってたら、
それぐらい入ってきて。
仮に、日本で日給1万5000円稼ごうと
思ったら、結構大変じゃん?
謳:あはは、そうっすね。
プ:そう考えたら、やっぱ。
それも、たぶん一個アートに対する
土壌というか。
何か、表現している事に対して、
何かこう、(お金を)投げるっていうのが
自然に、行われているのかなっていう風に
こう、感じたんだよね。その話聞いて。
謳:うんうんうんうん。
プ:やっぱ、日本よりは。
謳:何か、お金を出す側もそうだし、
表現する側も、その何だろう。
何って、言ったらいいか分かんないけど
変に、日本だと、やっぱり何か、
躊躇があったりとか、その海外の人って
一括りにすると、あれなんだけど。
プ:そうすると、難しいよね。
謳:概して、やっぱりその何か、自分が
やりたいとか表現したといとか、
思ったことに対して、凄い素直だったり
(することが、重要)
プ:そうねぇ
謳:うん。突然何か、ここの風景
ちょっといいから、絵描くわとか言って
突然、何か絵描きだす人とかね。
プ:うんうん。
謳:別に何かそれを、それに対して、
周りも、「いやいや、無いだろ」とか、
言わないし。単純に、絵が良かったら、
いいねって。
プ:そうだね。まあ、たぶんその
今のドイツの話も、そりゃ、土壌が
あるか無いかってのは、あるかも
しれないけれども、
日本で、例えばすごい良いもの出した
としても、投げ銭が少ないと思うんだけど
ドイツでやるよりかは。
何で、そうなるかは、アートに対する
知見が広いからだと思ってて。
日本って、例えば、歌だったら
歌が、すげぇ上手とか、ギターが上手いとか
カラオケの採点みたいな感じで、
良いものが画一的に、なっているじゃん
プラスか、マイナスかみたいな。
謳:うんうん、確かにね。
プ:何で、ドイツで1万5000円貰えたかって
考えると、
やっぱ、下手くそだけど、
何か、日本人が訳の分かんない歌、
歌ってて。
謳:あはははは。あ、そっか、
それ、日本語で歌ってるの?
プ:日本語で、歌ってる。
二人:あはははは。
プ:日本語で歌うし。訳わかんないし。
でも、ギター弾き語ってるし。
何か、存在そのもの?
何で、こいつこんなとこに、来てるのとか
何か、訳わかんないというか。
何か響くものがあるというか。
あ、こんなのもやっていいんだとか。
そういうの込みで、やっぱ、アートとして
見てくれるから。日本人のこう、
その池袋でやったとしても、
やっぱ、上手くいかないわけじゃん?
謳:そうね。
プ:そこに、こうやっぱアートの、
定義の広さというか。
やっぱ、土台が違うのかなというか、
そういうの感じるのね、見てて。
謳:う~ん
プ:その、平均値が高いのかなって。
謳:もしかしたら。
プ:何かね、そう言うところ感じますけどね。
謳:アートに対する期待値?
プ:まあ、えっと。知見?何かこう。
アートって、どういうものですかって
聞いた時に、日本人よりも、
それよりも、ドイツの人の方が、
僕にとって、アートって、こうなんだよね
みたいな。
こう、自分なりのこうアートがあると
いうか。
謳:まあ何か、日本人的には、何か
取っ付きづらいっていう風に、
思っている人とか、多い気がしますね。
プ:まあ、表現に対して結構、あんまり
無いよね。
謳:そうね
プ:あんまり、教養がね。
謳:そうね。何かこう、好きな事を、
好きなタイミングで、って言うと、
ちょっと、大きいけど。
まあ、好きに表現したり、して
良いんだよって、いう。
何か、それこそ、ほら。
嬉しい時には、歌いみたいな。
プ:はいはい、はいはい
謳:まあ、日本だったら、やっぱ
そういうの恥ずかしいみたいな。
プ:そうだねぇ
謳:そんなの、はしたないみたいな。
プ:確かに。
謳:それは、あるかもしれない。
プ:それが美徳みたいなね。
謳:そうそう、そうそう
プ:出さないのが、美徳みたいな。
それって、アートって相反する
所があるじゃないですか?
謳:そうねぇ
プ:うん
謳:何か自分の中に、ある所を出す
所からいくと。
そりゃ、確かにね。
プ:そりゃ、やっぱ難しいのかねぇ
日本で、こうアートを発展させようと
思った時に。
謳:まあ、ちょっと何か周りから。
「何やねん」って思われる、
逆に、言ったら、周りから、
「何やねん」って思われるような人は、
そっち方面に行ったら、
ある意味、道が開けるかもしれない。
プ:そうだねぇ
チームラボもそうじゃない?
猪子さんがやっている、チームラボも
どこだっけ、最初?インドネシアだっけ?
謳:いや、ちょっと、分かんない
プ:何かね、国内じゃあ全然ダメだったんだけど
インドネシアかどっかで、個展やりまくって
海外で、めちゃくちゃ評価高いじゃん?
チームラボって。
それから、海外で評価高いってなって、
やっと、日本に帰ってきて、
やっと評価されたんだよ。
謳:ああ、あのね、日本って、
海外で、評価が高いというのを
めちゃくちゃ、評価する。(笑)
プ:あははは。そうそう、そうそう。
そこをさ、ハックしてくるじゃん?
それ、入り口付近だとそうなっちゃうから
その、さっきのさ、アーティストの数値
みたいなもので。
日本はその、「誰々が、評価しているから
すごい」みたいな。
謳:ああ、それはね、めちゃくちゃある。
プ:ホリエモンが凄いって言っているから、
凄い人みたいな。
謳:うん。めちゃくちゃある。
プ:やっぱ、神がいないから俺らって、宗教的に。
だから、こう、自分じゃなくって
一つ信じられる、信用できる人を置いて
そいつが信用している人は凄いみたいな。
世界って、やっぱ神だから。
謳:一番先に話したみたいに、受賞歴とか、
何とかで、優勝しましたみたいな。
プ:ミシュランとか。
謳:そうそうそうそう。
プ:あと、食べログで、星5つとか。
そういうの、行きたがるじゃん?
謳:そうね。
プ:そこに、何かこう、国民性が違う
とこがあるのかなっていうかね。
謳:結構、その何か海外の友達とかで、
海外で流行ったりとかすると、
意外と、そうじゃないお店に連れて
行ってくれたりして。
プ:ああ
謳:俺が、個人的にめちゃくちゃ好きな
プ:そうだね、それが一番いい。
謳:地元民に愛される店みたいな。
プ:そうそうそうそう。
謳:逆にそういうの行きたいから。
プ:そこが、やっぱ違いで、アートにも
ありそうですね。
第3部に続きます。